短期的見通し速報blog
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YS総合研究所では、論理的かつ統計的に一定の根拠がある投資方法の開発を目指しています。長期(1-2年)、中期(3ヶ月)、短期(1ヶ月)に分けて、グローバルな投資資金の視点で、数値的根拠に基づき、それぞれの見通しを考察し、事前設定したルールや銘柄選定条件に合致した銘柄を毎日公開し、その後の成果をフォローして選定条件のブラシアップすることを目標としております。当サイトを訪問された方の株式投資スキルの向上の一助になれば幸いです。なお、実際の投資は自己責任でお願いします。


■短期的な今後の見通し  05/02更新
[市況]
5月1日、NYダウは上昇し、ナスダックは下落しました。5月2日の日経平均先物は、前日比210円安で寄り付くと、午前中は250円安から120円高と上昇に転じ、午後は160円高から30円安とマイナス圏に戻して、結局、20円安で取引を終えました。日経平均の終値は37円安の38236円で、出来高は14.93億株と高水準でした。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、プラス幅を縮めました。個別銘柄に関しては、「買い」が有利の状態です。
空売り比率は、5日平均を下回りました。個別銘柄への信用の売り圧力は、弱まりました。

5月1日の米国市場では、FOMCの結果公表とパウエルFRB議長の会見を波乱なく通過した安心感から、株買いが広がりました。ただ、4月のISM非製造業景況指数が市場予想を下回ったことが伝わると、景気の先行きに対する警戒感が広がり、引けにかけて急速に売りがかさみました。半導体大手のAMDが大幅安となり、他の半導体株に売りが波及したことも重石となりました。結局、NYダウは反発し、ナスダックは続落しました。
5月2日の日本市場では、前日の米株式市場でハイテク株が売られた流れが引き継がれ、値がさの半導体関連株などに売りが先行しました。しかし、売りが一巡すると、日本株の根強い先高観から、押し目買いを入れる動きが優勢となりました。午後は、日本の連休中に海外相場が大きく動くおそれがあるとの警戒感から、様子見ムードが強まりました。結局、日経平均は続落しました。

[テクニカル視点]
日経平均は、9日線の上にありますが、25日線の下にあります。短期トレンドには黄信号が点灯しています。
総合乖離率は+8.4%とプラス幅を縮め、200日線との乖離率も+10.1%とプラス幅を縮めました。一目均衡表では雲の中にあります。3つの要素のうち2つがプラスであり、中期トレンドにも黄信号が点灯しています。
ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、9日線と200日線の上にありますが、25日線の下にあります。

NYダウは、200日線の上にありますが、9日線と25日線の下にあります。一目均衡表では雲の下にあります。ナスダックは、200日線の上にありますが、25日線の下にあり、9日線を下回りました。一目均衡表では雲の下に出ました。米国市場の短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日経平均とナスダックの200日移動平均線と株価の乖離率の差は、+3.8ポイントとプラス幅を拡げ、日経平均が1450円ほど割高であることを示しています。一方、NYダウとの差は、+6.0ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が2290円ほど割高であることを示しています。

日経VIは19.91と前日より低下し、VIXも15.39と前日より低下しました。日経VIは、変動率の高まりを示す20を下回りました。NYDowと比べて、日経平均は強い状態ですが、前日比で強さは縮小しました。

[ファンダメンタルの現状認識]
市場は現在、「中国景気が世界経済に与える影響」「米国の景気・雇用状況・住宅市況」「中東やウクライナをめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の1~3月期のGDP速報値は前期比年率1.6%増で、市場予想の2.4%増を下回りました。また、1~3月期の米企業の決算は、まちまちです。

米国の2月の製造業受注、3月の小売売上高、3月の消費者物価指数、4月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数は市場予想を上回りました。また、3月の鉱工業生産指数、4月のISM製造業景況指数は市場予想と一致しました。一方、3月の耐久財受注、3月のISM非製造業景況指数、4月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、4月のシカゴ購買部協会景気指数、4月のニューヨーク連銀製造業景況指数、4月のミシガン大学消費者信頼感指数は市場予想を下回りました。経済指標は6勝6負で、景気・金利の両面で中立です。

米国の3月の雇用統計によれば、非農業部門の就業者数は前月比30.3万人増で、市場予想の20.0万人増を上回りました。また、失業率は3.8%で、前月の3.9%から改善されました。雇用は、景気面では強気材料ですが、利下げ時期が遅れるという面では弱気材料です。

米国の3月の中古住宅販売仮契約指数、3月の新築住宅販売件数は市場予想を上回りました。一方、3月の中古住宅販売件数、3月の住宅着工件数、4月の住宅市場指数は市場予想を下回りました。2月のS&Pケース・シラー住宅価格指数(主要20都市圏の価格指数)は前年同月比+7.3%で、市場予想を上回りました。住宅関連の指標は3勝3負で、景気・金利の両面で中立です。

新型コロナウイルス騒動に端を発した景気後退の影響で先進国の財政赤字はますます増加しており、これが根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。長期金利は上昇傾向に変化しており、相場はこの動きに敏感になっているので、注意が必要です。

米欧日の金融政策に目を向けます。
市場は、FRBが2024年内に複数回の利下げをおこなう可能性は高いと予想していますが、利下げ開始時期は不透明です。
ECBは、政策金利の据え置きを続けていますが、金融緩和を検討し始めているとは示唆していません。
一方、日銀は、2%のインフレ目標を維持しつつも、3月の金融政策決定会合で、マイナス金利政策の解除と、ETFの買い入れ終了、YCC(長期金利の誘導)の終了を決定しました。

金融不安の気配を知る上で目安となるのが、金融機関間の取引金利の推移です。代表的な指標であるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は、今年に入り上昇を続けています。直近では、4月26日が5.5911%、4月29日が5.5884%、4月30日が5.5897%と、ここ5年の最高値圏で推移しています。なお、2021年9月9日の0.1141%が直近の最低金利で、2023年10月10日に記録した5.6873%がここ5年の最高金利です。

日経平均採用銘柄全体では、予想PERが16.84、PBRが1.52となっています。直近の四半期決算発表にともない、予想ROE(企業の今期収益力の見通し)は9.0%となり、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、今期予想利益の伸び率は+8.5%で、こちらは3か月前より0.1ポイント改善されています。

イールドスプレッドは、日本-5.1、国-0.2と日本が4.9ポイント割安ですが、OECDの2025年予想実質GDPの伸び率(日本+3.4、米国+3.9)は0.5ポイント日本が下回っています。これらを総合すると、ファンダメンタルでは、中長期的に日本市場は米国市場より4.34ポイント(日経平均換算で104330円)割安となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、前日のNYダウが上昇したにもかかわらず下落しました。NYダウに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は-1.2%となり、日経平均の割安幅は970円から470円に縮小しました。プレミアム値は、ここ一週間、-1380円~-470円の間で推移しています。

日米の長期金利の差は、3.81ポイントから3.72ポイントに縮小しました。ドル円相場は円高方向に推移しました。

テクニカル面では、米国市場は短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。日経平均は、短期的・中期的にもみあいです。
ファンダメンタル面も見てみましょう。LIBOR銀行間金利は、市中金利より高い状態が続いており、金融システムに対する懸念があることを示しています。欧州の金融機関の健全性が疑問視されています。
中国では、不動産価格の下落が続いています。不動産企業の破綻と地方政府の財政問題が緊急課題となっており、金融システムへの影響に警戒が必要です。
米国では、FRBの政策変更により金融緩和は収束に向かいつつあり、その影響で、長期金利は上昇傾向にあります。対ドルで円安が進みやすい状況です。
ECBもインフレ対策を重視して利上げを続けています。

5月2日の米国市場では、週間の新規失業保険申請件数や、3月の貿易収支、3月の製造業受注のほか、アップル、モデルナ、シグナなどの四半期決算が注目されるでしょう。引き続き、地政学的リスクや長期金利の動向なども株式相場に影響を与えそうです。

きょうの日経平均は、想定範囲内で推移しました。上値は想定ラインを280円ほど下回り、下値は目安のラインを50円ほど上回りました。目先は、25日線-100円(現在38730円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在37910円近辺)が下値の目安になりそうです。

連休中の海外市場次第ですが、引き続き、日経平均が25日線を越えられるかどうかが、目先の注目点です。
■今週の日経平均の動きと投資スタンス  05/06更新
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場では、4月の雇用統計で雇用者数の伸びが市場予想を下回ったことから、FRBの利下げ開始が先送りになるとの懸念が後退し、株価指数は上昇しました。
中長期的には、「ウクライナ紛争の長期化」「中東情勢や東アジア情勢の悪化」「金利上昇と世界経済の減速」「エネルギーコストや生産・供給コストの上昇」「中国の不動産バブル崩壊」「スタグフレーション到来」といったリスクに引き続き注意が必要です。

2025年の名目GDP予想値を勘案すると、日米市場のイールドスプレッドの差は、日本市場が4.22ポイント割安であることを示しています。割安の要因は、PERの差(S&P500のPERは20.7、日経平均採用銘柄の今期予想PERは16.8)や金利の差、GDP伸率の差などです。2024年の日米のGDP伸び率の差が、OECD予想値に比べて4.22ポイント拡大する(日本が下方修正されるか、米国が上方修正される)か、または日経平均採用銘柄の今期予想PERが58.3程度になるか、あるいは日経平均が132320円程度となれば、日米市場は均衡する、と解釈できます。中長期的には、日本市場は94090円ほど割安です。ファンダメンタル的には、日本市場は94090円ほど魅力に欠けた状態である、とも言えます。

[日経平均上昇の条件]
日経平均がさらに上昇するためには、

1.米国市場の上昇
2.従来以上の今期予想増益率のUP
3.日米の金利差の拡大と一段の円安
4.日本の2025年GDP予測値(+3.5%)の上方修正
5.外国人の買い越し

などの環境が必要です。
最近の動きを見ると、

1.先週のNYダウの週足は、陽線となりました。日足は200日線の上にあり、一目均衡表の雲の中にあります。ナスダックの週足も陽線で、日足は200日線の上にあり、一目均衡表の雲の中にあります。NYダウが25日線の上を維持できるかどうかが目先の注目点です。
2.日経225採用銘柄のROE予想値は+9.0%で、これは3か月前より0.2ポイント改善されています。また、利益伸び率は+9.2%で、こちらは3か月前より0.1ポイント改善されています。
3.日米の金利差は3.78から3.62に縮小しました。ドル円相場は1ドル160円台から151円台と円高方向に推移しました。
4.OECDが発表した2023年の実質GDP伸び率の予想値は、日本+3.4%、米国+3.9となっており、この面では日本市場が0.5ポイント劣っています。
5.4月第4週は買い越しでした。4月第5週も買い越しとなった可能性が高く、今週も買い越しが予想されます。


[テクニカル視点]
直近の日経平均株価は、一目均衡表の雲の中にあります。総合乖離率は+8.4%と前週よりプラス幅を拡げ、200日移動平均線乖離率も+10.1%と前週よりプラス幅を拡げました。3つの要素のうちプラスは2つであり、中期的トレンドには黄信号が点灯しています。また、日経平均は9日線の上、25日線の下に位置しており、短期トレンドにも黄信号が点灯しています。

日経平均とナスダックの200日線乖離率の差は+0.2ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が80円ほど割高であることを示しています。また、NYダウとの差は+4.0ポイントとプラス幅を縮め、日経平均が1530円ほど割高であることを示しています。

NYダウは、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。ナスダックも、9日線・25日線・200日線の上にあります。一目均衡表では雲の中にあります。米国市場の短期トレンドには青信号が、中期トレンドには黄信号が点灯しています。

日本市場はNYダウに対しては強く、ナスダックとは同水準です。米国市場のボラティリティーを示す指標であるVIXは、13.5と前週より低下し、日経VIも19.9と低下しました。

[今週の見通し]
米国市場では、「中東情勢や東アジア情勢の悪化」「ウクライナ危機」「インフレと金利上昇」「EU圏のエネルギー不足」「中国の不動産バブルの崩壊」「信用収縮にともなう金融市場の混乱」などがリスク要因として意識されています。
直近のLIBOR金利は上昇傾向にあり、金融不安の再燃に引き続き注意が必要です。

ドル円相場は、2023年11月以来の150円台に乗せています。今週は、1ドル150円台から154円台での動きが予想されます。

今週は、5月のミシガン大学消費者信頼感指数や、FRB高官の発言に注目が集まります。重要イベントを通過したこともあり、比較的穏やかな週となりそうです。大手企業の決算発表シーズンも終盤です。英国中央銀行の政策金利決定や、中国の貿易統計、インフレ率、PMI、ドイツの鉱工業生産、貿易収支なども相場に影響を与えるでしょう。

先週の日経平均は、想定レンジ内で推移しました。上値は目安のラインを1400円ほど下回り、下値は目安のラインを50円ほど上回りました。今週の日経平均は、ボリンジャーバンド+1σ(現在39760円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在37910円近辺)が下値の目安になりそうです。

中東の地政学的リスクが後退すれば、日米市場とも、上昇基調となりそうです。

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