短期的見通し速報blog
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YS総合研究所では、論理的かつ統計的に一定の根拠がある投資方法の開発を目指しています。長期(1-2年)、中期(3ヶ月)、短期(1ヶ月)に分けて、グローバルな投資資金の視点で、数値的根拠に基づき、それぞれの見通しを考察し、事前設定したルールや銘柄選定条件に合致した銘柄を毎日公開し、その後の成果をフォローして選定条件のブラシアップすることを目標としております。当サイトを訪問された方の株式投資スキルの向上の一助になれば幸いです。なお、実際の投資は自己責任でお願いします。


■短期的な今後の見通し  08/23更新
[市況]
8月22日、NYダウは下落し、NASDAQは小幅上昇しました。8月23日の日経平均先物は、前日比30円安で寄り付くと、午前中は90円安から0円安の間でもみあい、午後は80円高まで買われたあと140円安まで売られて、結局60円安で取引を終えました。日経平均は100円安の16497円で引け、出来高は15.82億株と低水準でした。寄り付き前の外国人の売買注文は、50万株の売り越しだったようです。高値更新銘柄数と安値更新銘柄数との差は、マイナス幅を拡げました。個別銘柄に関しては「売り」が有利な状況です。

8月22日の米国市場では、フィッシャーFRB副議長やNY連銀のダドリー総裁らが早期の利上げに前向きな姿勢を示したことが重石となり、売りが優勢となりました。ただ、引けにかけては下げ渋りました。
8月23日の日本市場では、NYダウの下落を受けて売りが先行しました。日銀のETF買いへの期待感から上昇する場面もありましたが、買いの勢いは長続きしませんでした。

[テクニカル視点]
日経平均は25日線の下にあり、9日線を下回りました。短期トレンドは黄信号から赤信号に変わりました。総合乖離率は-3.3%とマイナス幅を拡げ、200日線との乖離率も-3.8%とマイナス幅を拡げました。日経平均は一目均衡表の雲の上にあります。3つの要素のうち2つがマイナスであり、中期的トレンドには黄信号が点灯しています。ドルベースの日経平均(海外投資家からの見た目)は、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回っています。

NYダウは、25日線と200日線の上にありますが、9日線を下回っています。一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQは、9日線・25日線・200日線を上回っており、一目均衡表では雲の上にあります。米国市場の短期トレンドには黄信号が、中期トレンドには青信号が点灯しています。

日米市場(日経平均とNASDAQ)の200日移動平均線と株価の乖離率の差は、前日より0.6ポイント拡大し、日本市場が中期的には11.9ポイント(日経平均で1960円程度)割安(弱い動き)であることを示しています。

[ファンダメンタルの現状認識]
市場は現在、「英国のEU離脱や商品市場の下落が金融市場に与える影響」「中国の景気後退が世界経済に与える影響」「アベノミクスによる日本経済のデフレ脱却の成否」「米国の景気、雇用状況、住宅市況」「米国の利上げが新興国市場に与える影響」「中東やウクライナの情勢をめぐる地政学的リスク」「為替の動向」といった事柄を材料視しているようです。

米国の4月〜6月期のGDP速報値は前期比年率1.2%増で、予想値の2.6%増を大きく下回りました。主要企業の4月〜6月期の決算は、今のところまちまちです。

米国の6月の製造業受注、7月の鉱工業生産、7月のコンファレンスボード消費者信頼感指数、7月のシカゴ購買部協会景気指数、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況感指数は市場予想を上回りました。一方、6月の耐久財受注、7月の小売売上高、7月のISM製造業景況指数、7月のISM非製造業景況指数、8月のニューヨーク連銀製造業景気指数、8月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値は市場予想を下回りました。経済指標は5勝6負で、景気面ではやや弱気材料ですが、利上げがしにくくなるという点では強気材料です。
米国の7月の雇用統計によれば、非農業部門の雇用者数は前月比25.5万人増で、市場予測の18.0万人増を大幅に上回りました。失業率は前月と同値の4.9%でした。雇用は、景気面では強気材料ですが、利上げがしやすくなるという点では弱気材料です。
米国の6月の新築住宅販売件数、6月の中古住宅販売件数、7月の住宅着工件数は市場予想を上回りました。また、8月の住宅市場指数は、市場予想なみながら前月比で上昇しました。一方、6月の中古住宅販売仮契約は市場予想を下回りました。5月のS&P/ケース・シラー住宅価格指数は前年同月比+5.2%で、市場予想の+5.5%を下回りました。住宅関連の指標は4勝2負で、景気面では強気材料です。

世界的な緊縮財政と需要不足から、世界景気は減速しています。先進国の財政赤字が根本的に解決されるにはかなり時間がかかりそうです。大規模な財政出動も困難でしょう。長期金利の低下傾向やデフレ圧力は長引きそうです。
FRBは、次回の利上げ時期を模索中です。ECBは、政策金利をさらに一段引き下げ、民間銀行が中央銀行にお金を預ける際のマイナス金利の幅を-0.2%まで拡大し、さらに国債の買い取りを含む量的緩和に踏み込んでいます。日銀は、2%のインフレ目標を設定したほか、マネタリーベースが年間約80兆円に相当するペースで増加するよう調整しており、また、ETFを従来の2倍の6兆円まで買い入れ、さらにマイナス金利を導入するなどの金融緩和策を継続中です。
金融不安の気配を知る上で参考になるのが、金融機関間の取引金利の推移です。国際的な金融取引の際に金利の基準とされるロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は、2014年5月までの2年5か月ほどは下降傾向にありましたが、その後は上昇傾向にあります。直近では、8月17日が0.8112%、8月18日が0.8100%、8月19日が0.8171%となっています。ギリシャの財政危機直前(2011年05月03日)の0.346%を上回り、さらに、2012年1月5日につけたピークの0.5825%をも上回っているので、金融システム危機はいつ再燃してもおかしくない水準と言えます。なお、2016年8月12日に記録した0.8182%が、ここ5年の最高金利です。

日経平均採用銘柄全体では、予想PERが13.8、PBRが1.14となっています。1月〜3月期の決算発表にともない、ROEは8.3%となり、企業の収益力の見通しは3か月前より0.2ポイント改善されています。一方、今期予想利益の伸び率は+4.8%で、3か月前と比べて3.3ポイント悪化しています。円高の影響が表れています。
イールドスプレッドの日米差は、OECDが発表した2017年予想実質GDP伸び率の日米差(-1.9ポイント)や、予想PER、金利差などを勘案すると、日本市場が米国市場より1.69ポイント(日経平均で5010円程度)割安であることを示しています。日米の金利差や今期予想増益率の差が拡大していることを受け、日本市場は長期的には大幅に割安となっています。

[今後の見通し]
日経平均は、NYダウの下落と連動して下げました。結果、NYダウに対する日経平均の短期的なプレミアム(ドルベース・為替考慮後)は+2.0%となり、日経平均の割高幅は270円から320円に拡大しました。プレミアム値は、ここ一週間、+220円〜+630円の間で推移しています。
短期的に見ると、日本市場は、ドルベースでは米国市場より強い動きとなっており、今日は強い動きが加速しました。中長期的に見ると、日本市場は、ファンダメンタル面では米国市場よりかなり割安で、テクニカル面でも割安となっています。
引き続き、米国市場の動向や、為替・金利差の推移が鍵となるでしょう。日米の金利差は1.67ポイントから1.64ポイントに縮小し、ドル円相場は円高方向に推移しました。米国の長期金利が低下し、円高圧力が強まりました。

テクニカル面では、米国市場は短期的にはもみあいで、中期的には上昇トレンドです。日経平均は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。

ファンダメンタル面も見てみましょう。
LIBOR銀行間金利は、ここ5年の最高値を直近で更新しており、金融システム不安が再燃する恐れがあることを示しています。ドイツ銀行をはじめ、ユーロ圏銀行の健全性が保たれているのかが気にかかるところです。
上海銀行間取引金利は落ち着いていますが、元の切り下げが続いており、今後も株価の急激な変化には注意が必要です。また、北京と上海の不動産価格は上昇していますが、国有企業や地方政府の不良債権問題には引き続き注意が必要です。
世界景気の減速懸念が払拭されない中、米国の経済指標は、雇用関連以外はまちまちです。FRBは、緩和的な金融政策は当面続くとしながらも、昨年12月に9年半ぶりの利上げを実施しました。ただ、その後の追加利上げは見送られ、利上げピッチは緩やかになりそうです。これは対ドルの円高要因です。
一方、欧州市場では景気が低迷しており、ECBは量的緩和やマイナス金利の幅を拡大しています。英国のEU離脱は、ポンド・ユーロ両面で円高要因となりそうです。

8月23日の米国市場では、7月の新築住宅販売件数のほか、ベストバイやインチュイットなどの四半期決算が注目されるでしょう。
今日の日経平均は、想定レンジをやや下ぶれし、上値は目安のラインを110円ほど下回り、下値は目安のラインを30円ほど下回りました。目先は、ボリンジャーバンド+1σ-200円(現在16580円近辺)が上値の目安に、25日線-300円(現在16280円近辺)が下値の目安になりそうです。
■今週の日経平均の動きと投資スタンス  08/21更新
[ファンダメンタルの現状認識]
先週の米国市場は、NYダウ、NASDAQともに史上最高値を更新しましたが、高値警戒感からもみあいました。
一方、中長期的には、「ドイツ銀行をはじめとする欧州の銀行の信用力不足」「中東やウクライナにおける地政学的リスクの高まり」「FRBの利上げや原油相場の低迷がもたらす信用収縮」「中国をはじめとする新興国の景気減速」などに引き続き注意が必要です。
2017年の実質GDP予想値を考慮すると、日米市場のイールドスプレッドの差は、日本市場が1.73ポイントの割安であることを示しています。割安の要因は、PERの差(S&P500のPERは18.7、日経平均採用銘柄の今期予想PERは13.8)や金利の差、GDP伸率の差などです。2017年の日米のGDP伸び率の差が、OECD予想値に比べて1.8ポイントぶん拡大する(日本が下方修正されるか、米国が上方修正される)か、あるいは日経平均採用銘柄の今期予想PERが18.1程度になれば(今期業績が下方修正されるか、あるいは日経平均が21710円程度となれば)、日米市場は均衡する、と解釈できます。中長期的には、日本市場は現在、米国市場より5170円ほど割安です。

日経平均がさらに上昇するためには、

1.米国市場の上昇
2.従来以上の今期予想増益率のUP
3.日米の金利差の拡大と一段の円安
4.日本の2017年GDP予測値(現在+0.4%)の上方修正
5.外国人の買い越し

などの環境が必要です。
最近の動きを見ると、

1.先週のNYダウの週足は、陰線となりました。日足は200日線の上にあり、一目均衡表では雲の上にあります。NASDAQも同様に、200日線の上、一目均衡表の雲の上に位置しています。
今週は、住宅関連の指標や、7月の耐久財受注、ジャクソンホールでのイエレンFRB議長の講演、4月〜6月期の米企業の決算などが株式市場に影響を与えるでしょう。NASDAQの史上最高値更新が続くかどうかに注目したいと思います。
2.日経225採用銘柄の今期予想増益率は、4月〜6月期の決算発表に伴い、前年比+4.8%前後の伸びとなっています。また、ROE予想値は8.3%で、3か月前より0.1ポイント改善されています。決算発表の進行を受け、今のところ今期業績予想は改善されていますが、円高の進行度合いによっては減速も予想されます。
3.日米の金利差は1.63ポイントから1.67ポイントに拡大しましたが、為替は1ドル101円台から99円台と円高方向に推移しました。今週も、101円台から99円台の間での動きが予想されます。
4.OECDが発表した2017年の実質GDP伸び率は、日本+0.4%、米国+2.2%となっており、この面では日本市場が1.8ポイント劣っています。
5.8月第2週は買い越しでした。8月第3週は売り越しとなった可能性が高く、今週も売り越しが予想されます。


[テクニカル視点]
直近の日経平均株価は、一目均衡表の雲の上にあります。総合乖離率は-2.5%とマイナスに転じ、200日移動平均線乖離率は-3.6%と先週よりマイナス幅を拡げました。3つの要素のうち2つがマイナスであり、中期的トレンドには黄信号が点灯しています。一方、日経平均は9日線と25日線を下回っており、短期トレンドには赤信号が点灯しています。
日経平均とNASDAQの200日線乖離率の差は、日本市場が11.6ポイント(日経平均に換算すると1920円程度)割安であることを示しています。日本市場の割安幅は、先週より2.0ポイント拡大しました。
NYダウは、9日線・25日線・200日線を上回っており、一目均衡表の雲の上にあります。NASDAQも同様に、9日線・25日線・200日線を上回っており、一目均衡表の雲の上にあります。米国市場には、短期的・中期的に青信号が点灯しています。

[今週の見通し]
米国市場のファンダメンタル面を見ると、「EU圏の銀行の信用力不足」「世界的な長期金利の低下傾向」「新興国の景気減速に伴う世界経済の減速」「米企業の業績の伸び悩み」「中東やウクライナにおける地政学的リスクの拡大」などがリスク要因となっています。また、中国の不動産価格は大都市では上昇していますが、中国全体の不良債権問題はむしろ拡大しています。処理を急ぐと市場の下落を招き、処理が先延ばしにされると景気後退が長引く恐れがあります。また、LIBOR金利は5年来の高値を直近で更新しており、金融不安再燃の可能性が意識されています。
好材料としては、米国の利上げが緩慢なペースで行われる可能性、ECBや日銀が強力な金融緩和策を継続していること、新興国の金利が低下傾向にあることなどが挙げられます。
テクニカル面を見ると、米国市場は、短期的・中期的に上昇トレンドです。日本市場は、短期的には下降トレンドで、中期的にはもみあいです。
日米の長期金利の差は拡大しましたが、為替は週間では円高方向に推移しました。引き続き、為替、米国市場の動き、外国人投資家の動向などが要注目です。
先週の日経平均は、想定レンジを下ぶれし、上値は目安のラインを170円ほど下回り、下値は目安のラインを120円ほど下回りました。今週は、ボリンジャーバンド+1σ(現在16770円近辺)が上値の目安に、ボリンジャーバンド-1σ(現在16380円近辺)が下値の目安になりそうです。

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